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『クアックサルバー』
難易度 :
重さ :
デザイン :
リプレイ性:
言語依存 :
総評 :
※筆者の主観が含まれます。実際に遊ぶことをオススメします。
目次を確認して、気になるところから読もう!
概要
商品情報
タイトル(Title) | クアックサルバー クアドリンブルクの治療師たち(Die Quacksalber von Quedlinburg) |
プレイ人数(Players) | 2〜4人 |
プレイ時間(Playing Time) | 約45分 |
対象年齢(Age) | 10歳以上 |
ゲームデザイン(Designer) | Wolfgang Warsch |
アートワーク(Artist) | Wolfgang Warsch, Dennis Lohausen |
メーカー(Publisher) | Schmidt Spiele, アークライトゲームズ など |
発売日(Release) | 2018年9月(海外リリースは2018年) |
価格(Price) | 6,050円(税込) |
BGG(BoardGameGeek)
BGGとは、様々なボードゲームのデータが集約されているサイト(英語)だよ!
ランキング(Board Game Rank) | 63位 |
レート(Geek Rating) | 7.7 |
重さ(Weight) | 2.0 / 5.0 |
どのようなゲーム?
ざっくり言うと・・・
袋から鍋に入れる材料チップを好きなだけ引いて薬を作る!
たくさんの材料を入れると大きな点数を稼げるが、引きすぎると爆発することも・・・?
運要素ありのチキンレースを楽しめるボードゲーム。
各プレイヤーは様々な材料チップを袋にいれて、自分だけの薬袋を作っていく。
材料チップにはそれぞれ特殊な効果があり、どの材料チップを集めるかが非常に重要。
薬袋からランダムに材料チップを引いて、鍋に投入していく。たくさん入れることで、勝利点や新しい材料チップを手に入れることができる。
ただ、特定の材料チップを一定数投入すると鍋が爆発してしまう。いわゆる、『バースト』と呼ばれる仕組みだ。
バーストを避けつつも、たくさんの材料チップを鍋に入れて、コンボを決めていくことが勝利につながる。
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内容物
箱
ゲームのテーマであるバザールのような絵が描かれており、箱から世界観が伝わってくる。
サイズは縦横ともに29.5cmほどで、『フレイムクラフト』や『デューン 砂の惑星』と同じくらいのサイズ感。
コンポーネントの数は多いが、材料チップは小さいので箱自体は軽い。
コンポーネント
材料チップがたくさん!数字や種類ごとに整理するのがオススメだ。
コンポーネント一覧
- 鍋ボード:4枚
- 薬ビントークン:4個
- 薬袋(布袋):4枚
- 雫トークン:8個
- 干しネズミトークン:4個
- 得点・ラウンド表:1枚
- 得点マーカー:4個
- ルビー:20個
- 薬剤解説タイル:12枚
- 材料チップ:219枚
- 幸運カード:24枚
- 0/50マーカー:4個
- 炎トークン(ラウンドマーカー):1個
- ボーナス得点ダイス:1個
- ルールブック:1冊
- 薬剤解説一覧:1冊
スリーブ
紙製のカード類は、遊んでいると段々と傷や汚れが蓄積されてしまう。
綺麗に保管して、長く遊べるようにするためにも、スリーブを付けて保護することを強くオススメする。
透明なスリーブであればボードゲームの世界観を崩すこともないし、個人的にはスリーブに入っているカードはかっこよくて好みだ。
インサート・オーガナイザー
コンポーネントの種類が多いので、ダイソーで販売されている『ケースandケース』に入れるのがオススメ。
材料チップを種類ごとに管理でき、箱にもぴったり収納できるぞ。
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ルール
ルールの概要を説明するにあたって、初めにゲームの目的や勝利条件、どのような状態になったらゲームが終了するかを明確化する。
筆者の個人的な考えだが、『目的がわからない』・『終わりが見えない』状態でルールや流れを説明しても、聞いている側はイメージするのが難しい。
ゲームの目的を理解した上で、全体像がイメージできると良いだろう。
詳細はルールブックを参照
正確な情報を記載するようにしていますが、筆者の解釈に誤りがある可能性がありますので、ご了承ください。詳細な情報については、同梱されているルールブック等をご確認ください。
ゲームの目的・勝利条件
ざっくり言うと・・・
最も多くの勝利点を得たプレイヤーが勝利。
9日間のバザールが開催され、自分の薬袋から可能な限り材料チップを鍋に入れて、特効薬を作るのがゲームのテーマ。
材料チップの効果や特効薬を作った成果に応じて点数を獲得できる。
終了条件
ざっくり言うと・・・
ラウンド制。9ラウンドが終了するとゲームが終了する。
得点・ラウンド表で炎トークンを使用してラウンドを管理する。
全体の流れ
詳細はルールブックを参照
ゲームの準備については触れませんので、同梱されているルールブック等を参照してください。
各ラウンドは以下の4フェイズで構成されている。
1. 幸運カードの公開
スタートプレイヤーは幸運カードの山札から1枚引いて公開する。
カードに記された効果はラウンド中すべてプレイヤーに適用される。
2. 干しネズミトークンの投入
現在のトッププレイヤー以外のプレイヤーはハンデをもらえる。
自分とトッププレイヤーの得点マーカーの間にあるネズミの尻尾の本数をカウントし、その数分マスを進めた先に干しネズミトークンを配置する。
1ラウンド目はすべてのプレイヤーの得点が0点のため、ネズミトークンの配置は発生しない。同様に、トッププレイヤーや得点マーカの間にネズミの尻尾がない場合はネズミトークンの配置は発生しない。
例えば、トッププレイヤーとの間にネズミの尻尾が3本ある場合、鍋のスタート位置(雫トークンの配置された位置)から3マス先に干しネズミトークンを配置する。
3. 材料チップの投入
薬袋から材料チップを引き、鍋に投入(配置)する。
各プレイヤーは任意のタイミングで自分の薬袋から材料チップを1個ずつ引いて、鍋のマスに配置する。
白チップの場合、バーストしているかを判定しないといけない。鍋に配置された白チップの数字の合計が7を超える(8以上)となるとバーストとなり、このフェイズ中は材料チップを追加で引くことはできなくなる。
即座に効果を発動する材料チップ(赤、青、黄)の場合、特別なアクションを実行する。
バーストしていない限り、材料チップは任意の個数を引くことが可能。これ以上引きたくない場合は、ストップして袋から材料チップを引かないことを選択する。
すべてのプレイヤーがストップ(またはバースト)すると終了だ。
4. 得点計算
得点・ラウンド表に描かれている6つのステップを行う。
- ボーナスダイス
バーストしたプレイヤーを除き、止まった先のマスで最も得点の高い(鍋ボードのマスが一番進んでいる)プレイヤーはサイコロを1回振り、出目に応じてボーナスを得る。 - チップアクション
鍋ボードに黒、緑、紫のチップがあるかを確認して、それぞれの効果を発動する。 - ルビー
止まった先のマスにルビーが描かれている場合はルビーを1個得る。 - 勝利点の獲得
止まった先のマスに記された勝利点を得る。 - チップの購入
止まった先のマスに記された数をコインとみなし、チップを購入することができる。各チップの価格は薬剤解説タイルに書かれている通り。コインは次のラウンドに持ち越すことはできない。 - ルビーの消費
手元のルビーを2個使うと、どちらかのアクションを実行できる。
・雫トークンを1マス進める。
・空の薬ビントークンを補填(再度使用可能)する。
以上で1ラウンドが終了。炎トークンを1つ進める。
補足
材料チップを鍋ボードに配置
自分が薬袋から引いた材料チップは常に最後尾のマスから数えて配置が決まる。
自分の鍋ボードに置かれているもの(雫トークン、ネズミトークン、材料チップ)の最後尾のマスから、今引いたチップの数字分先のマスに配置するのだ。
つまり、現在10のマスが最後尾で2の白チップを引いた場合、白チップは10のマスから数えて2マス先の12のマスに配置される。
バースト
鍋ボードに配置された白チップの数字の合計が7を超える(8以上)となると、鍋が爆発する。つまり、バーストが発生する。
バーストを発生させた白チップは鍋ボードに配置することができるが、これ以降追加で材料チップを引くことはできない。
バーストを発生させたプレイヤーは以下の制限がある。
- 材料チップを追加で引くことはできない。
- 得点計算時の『ボーナスダイス』の参加権がない。
- 得点計算時の『勝利点の獲得』と『チップの購入』のどちらか片方しかプレイできない。
薬ビントークン
白チップを引いたとき、バーストしていない場合は薬ビントークンを使用することができ、直前に引いた白チップを薬袋の中に戻すことができる。
薬ビントークンを使用した場合、薬ビントークンを裏返すことで使用済み(空の状態)と分かるようにする。
再度薬ビントークンを使用可能な状態にしたい場合は、得点計算時にルビーを支払う必要がある。
ソロプレイ
残念ながら最低プレイ人数は2人からのため、ソロプレイでは遊べない。
注意事項
忘れがちな点
- 得点計算時、最後に置いた材料チップの1マス先が対象となる。つまり、12のマスにチップを置いて終了した場合、得点やルビー獲得等の対象となるマスは1マス先の13のマスとなる。(最後にチップを置いたマスではないことが重要。)
- 購入時、材料チップは異なる種類を2枚まで。3枚以上購入したり、同じ色の材料チップを複数枚購入したりすることはできない。特にカボチャを一気に買い占めようとする間違いがあるので要注意。
エラッタ
- 各刷によって一部エラッタがあるため、詳細はアークライトゲームズの記事を参照していただきたい。
プレイした感想
個人的な感想のため参考程度に。
実際にプレイしてみて・・・
人によってリスクの取り方が様々。運とバースト要素で毎回盛り上がること間違いなし!
良かった点
- 材料チップの効果が複数あり、ゲームごとに組み合わせを変えることができるためリプレイ性が高い。
- 人数は多いほうが面白い。4人で遊ぶのがオススメ。
- 良くも悪くも運に身を委ねる要素が多い。初心者や頭をそこまで使いたくないときに遊ぶのがよいかも。
気になった点
- 袋からランダムに材料チップを引くので多少の運要素は含まれる。序盤に緑を引いたり、白を連続で引いたりなど、運が悪いと思うようにゲームを進められず、退屈になる可能性もある。
- 材料チップを購入するときは数字を間違えないように!
- 材料チップの消耗、形状劣化しないか心配。材料チップを袋からランダムで引く仕組みのため、ケースに入れたりプラスチック製に変えられるとよい。
プレイ時のコツ
- 材料チップを増やして、白の材料チップを引く確率を下げるようにすることが非常に大事。バーストを回避できる可能性がぐっと上がるだろう。
- ネズミの尻尾による救済措置があるものの、点差が離れると逆転するのが結構難しく感じた。後半は点数を稼ぐことも意識したほうがいい。
- 序盤のバーストは影響が少ないが、終盤のバーストは勝敗に大きく影響していくる印象。購入と点数獲得のどちらかしかできないのは痛手となる。
拡張
薬草使いの魔女たち(The Herb Witches)
2019年に発売された、ゲームの幅が広がる王道拡張。追加要素は以下の5点。
- 最大5人プレイが可能。人数が多いと面白いので、これは嬉しい拡張要素。
- 各材料チップに2種類の薬剤解説タイルが追加。
- 「かぼちゃ」チップに数字の「6」が追加。
- 猛毒の材料「ダツラ」が追加。状況に応じて数字の変わる特殊な材料チップ。
- 新しい要素として「魔女小屋タイル」が追加。薬草使いの魔女たちにコインを使うことで、特殊な能力を使用することができる。
錬金術師(The Alchemists)
2020年に発売されたクアックサルバーの第二弾拡張『錬金術師(アルケミスト)』。
新たにフラスコや患者という概念が追加される。第一弾拡張『薬草使いの魔女たち』と合わせて遊ぶこともできる。
残念ながら日本語版は未発売。(執筆時点)
アップグレード
プラスチック製の材料チップ
材料チップにはプラスチック版がある。近日レビュー内容を公開予定。
まとめ
BGGでもランキング上位の人気ボードゲーム『クアックサルバー』を紹介した。
袋からチップを引くドキドキ感を是非体験してみてほしい。
他にも袋からランダムでアイテムを引くボードゲームとしては『オルレアン』や『カエサル』なども有名なので、気になる方はチェックしてみるといいだろう。
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当記事が”君”のボードゲームライフに多少なりとも貢献できたのであれば幸いだ。
最後まで目を通していただき、本当にありがとう。またどこかで会おう!