Pythonには2系から3系のように幅広くバージョンがある。
プロジェクトごとにパージョンが異なったり、特定のバージョンでしか動作しないプログラムなど、バージョンを使い分けたい機会は多い。
そこで便利なのが『pyenv』だ。
複数のバージョンをインストールして管理し、実行環境を切り替えて使い分けることができる。
この記事では、『pyenv』のインストール手順とオススメのパッケージ管理ツールを合わせて紹介する。
インストール手順
事前準備
macOSでよく使用されるパッケージマネージャー『Homebrew』を使用してインストールを実施する。
Homebrewのインストールができていない場合は別途対応が必要だ。
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pyenvインストール
Homebrewのコマンドでpyenvをインストールする。
brew install pyenv
pathの設定
~/.zshrc
に以下を記載して、pathを通す。(使用しているシェルに応じて適宜読み替えが必要。)
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init --path)"
eval "$(pyenv init -)"
以下のコマンドで設定内容を反映させる。
source ~/.zshrc
動作確認
最後にpyenvが正常にインストールおよびコマンドが実行できるかを確認する。
以下のコマンドにて、インストール可能なバージョンの一覧を表示する。
pyenv install -list
バージョンの一覧が出力されれば問題なくpyenvのインストールが完了している。
参考: GitHub - pyenv Installation (Homebrew in macOS)
バージョン管理
以下のコマンドにて、指定したバージョンのPythonをインストールできる。
今回は試しに3.9.4をインストールする。
pyenv install 3.9.4
インストール済みのバージョンを確認し、先程のバージョンがインストールされていることを確認する。
pyenv versions
インストールしたバージョンに切り替える。
pyenv global 3.9.4
特定のディレクトリのみバージョンを切り替えたい場合は以下のコマンドを使用する。
pyenv local 3.9.4
バージョンが切り替わらない場合は以下の記事も参考にご覧いただきたい。
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poetryとの組み合わせがオススメ
『poetry』という仮想環境作成&パッケージマネージャーを担うものがある。
Pythonではpipが一般的で有名だが、個人的にはpyenvでバージョンを管理、poetryで仮想環境作成とパッケージ管理をすることがオススメだ。
『poetry』の詳細については、別途記事を作成しているので合わせてご覧いただきたい。
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まとめ
pyenvのインストール手順と基本的な使い方について解説した。
用途に応じてバージョンをすぐに切り替えることができるので、入れておいて損はないだろう。
環境構築が容易となり、バージョンの検証等にも使用できる。
少しでもこの記事が参考になると幸いだ。
reichelblogでは、他にもプログラミングに関する記事を書いているので合わせてご覧いただきたい。
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最後まで目を通していただき、ありがとうございました。