新しく発売されたLGエレクトロニクスの34インチ曲面型ウルトラワイドモニターを購入したので早速レビュー。
元々は大学生時代に購入した一般的な24インチのフルHDのモニターを使用していたが、スペックが高く、かっこいいモニターが欲しいと思い、今回レビューする『34WP85CN-B』を購入したという経緯だ。
結論から述べると非常にオススメである。
開封から製品の外観、他のLG製品との比較も交えて基本的な性能の概要について触れていく。
私は基本的にはテレワークで仕事をしており、IT会社で開発業務を行っているので、エンジニア視点での使用感や感想についても述べていく。
LGエレクトロニクス【LG電子】34型 ワイド 曲面型 ウルトラワイドモニター IPSパネル 34WP85CN-B★【34インチ UWQHD(3440×1440) PCモニター ディスプレイ】 価格:89,800円 |
34WP85CN-Bの概要
製品仕様
詳細は 公式HPの製品ページ をご確認いただきたい。
外観・付属品
ディスプレイの背面にモニタースタンドを簡単にはめ込むことができ、正面から見ると写真の通り。
34インチということもあり、幅140cmのデスクに置いても存在感を放っている。
ちなみに一緒に写している MacBook Air は13インチなので、サイズ感の参考にしていただければと思う。
背面には大きくロゴが入っており、各入出力端子が用意されている。
続いて、必須である電源コードとAC/DCアダプタ。
搭載されている端子に合わせてHDMIケーブル、DisplayPortケーブル、USB Type-C ケーブルが同梱されており、いずれも黒色で1.5mの長さがある。
曲面型ウルトラワイドモニター
美しいディスプレイ
画面の横縦の比率であるアスペクト比は21:9で解像度が3440×1440のウルトラワイド画面。
解像度の規格・種類としてUWQHD(3440×1440)と呼ばれる。
試しにBenQの24インチのモニターと並べてみるとサイズやベゼルの違いは一目瞭然。
横に長いため画面を見るのが大変という評価もあるが、34インチで湾曲している形であれば個人的には特段気になることはない。
また、外観の美しさも魅力の一つで、デスクに置くだけで存在感があり、書斎の雰囲気が変わることだろう。
画面が広いので、光の反射を抑えるアンチグレア仕様である点も評価したい。
IPSパネルを使用しているので、視野角が広く、どの角度から見ても鮮やかで自然な色再現を実現されている。
作業領域を確保できるので作業効率が向上
画面のサイズが大きいということは並列してウィンドウを開くことができる。
複数のウィンドウを参照しながら、ツールやソフトウェア間の連携をスムーズに行うことができるのが魅力的だ。
デュアルディスプレイを使っている人で、ウィンドウの切り替えやモニター間の移動、ベゼルが気になる人は多い。
ウルトラワイドモニターであれば、一画面で完結するので、これらの悩みを解決できる。
そして、LGは『OnScreen Control』機能をダウンロードすることで、画面の基本的な設定や分割を簡単に行うことができる。
OnScreen Control機能については別途記事を作成して紹介しているので合わせてご覧頂きたい。
PBP(Picture by Picture)
PBPとは2つの異なる端子から入力された画面を並列・分割して表示することができる機能のこと。
例えば、ノートPCが2台あったとして片方がWindows PCでもう片方がMacBookとする。
それぞれをモニターに接続してPBPの機能を利用すると左半分にはWindows PCの画面、右半分にはMacBookの画面が出力できるのだ。
他にも、一つのPCにUSB Type-CとHDMIを両方接続してPBPを行うと、画面がそれぞれ分割されるので実質デュアルモニターのように使用することもできる。
使用用途は限定的だが、複数の端末を操作したいときやデュアルモニターに切り替えたいときなどは非常に便利な機能である。
USB Type-C
今はHDMIでディスプレイ接続することが多い印象だが、USB Type-Cで接続が可能。
ディスプレイ接続に加えて、接続しているノートパソコンの急速充電、データの転送、映像・音声データの伝送も同時対応している。
MacBook利用者としては、ケーブルの上下の区別がないUSB Type-C 1本で完結するのは非常に便利で有り難い。
他のLG製のウルトラワイドモニターと比較
34WP85C-B・34WP88C-B
最も外観やスペックが近いのは、同じく34インチ曲面型ウルトラワイドモニターである型番『34WP85C-B』と『34WP88C-B』だろう。
価格帯も大きな違いはほとんどなく、異なる点は以下。
34WP85CN-B | 34WP85C-B | 34WP88C-B | |
---|---|---|---|
発売日 | 2022/05 | 2021/08 | 2021/08 |
Power delivery | 90W | 96W | 96W |
グリーン購入 | ○ | ✗ | ✗ |
その他 | - | - | アーム付き |
発売日から分かるように今回購入した『34WP85CN-B』のほうが新しいモデルだ。
Power delivery は『34WP85C-B』と『34WP88C-B』のほうが優れており、比較すると6W高い。
Power delivery とは、
USB Type-Cコネクタに対応した給電規格のことであり、ケーブル一つでPCとモニターを接続して表示して充電も可能となる。
ちなみに、MacBook Air は 45W、MacBook Pro だと種類によっては60〜95Wほどに対応しているとのこと。
また、グリーン購入の有無が挙げらるが、これに関しては性能面とういより環境への意識の違いだろう。
こんな言い方は良くないが、使用するにあたって支障はないので特に考慮する必要はない。
グリーン購入 とは、
製品やサービスを購入する際に、環境を考慮して、必要性をよく考え、環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入すること。
生産者の観点ではグリーン調達と言い、要は環境に配慮しているかの指標となる。
そして、『34WP88C-B』にはモニターアームが付いている。
従来のスタンドではなく、左右に各280度、上下-25~25度、高さ調整130mmに対応したアームスタンドを採用とのこと。
姿勢や環境に合わせて、ベストなポジションに画面を配置できる点とケーブル類をすべてスタンド部に格納でき、すっきりしたデスク周りを実現できる点が魅力的だ。
別途、規格に合うモニターアームを調査して購入する必要もない。
個人的に比較した結果の購入理由としては、購入するなら新しいモデルが良かった点と MacBook Air を使用するにあたって Power delivery は90Wで十分だった点、モニターアームはエルゴトロンを使用する点があげられる。
34WP60C-B
よくYoutuberがコスパ最強のウルトラワイドモニター!と謳っている(気がする)のが型番『34WP60C-B』。
価格:66,743円 |
同じく34インチの曲面型で価格は6万円前後。比較すると少しスペックが低いと言えるだろう。
34WP85CN-B | 34WP60C-B | |
---|---|---|
発売日 | 2022/05 | 2021/08 |
パネル・タイプ | IPS | VA |
色域 | DCI-P3 95% | sRGB 99% |
USB Type-C(Power delivery) | ○(90W) | ✗ |
スピーカー | ○ | ✗ |
グリーン購入 | ○ | ✗ |
表示の性能やスピーカーの有無が購入するにあたっての検討項目となると思われる。
個人的には、ポートに USB Type-C がない時点で選択肢からは外していた。
HDMI等で接続、モニターからの給電を重要視していない場合は選択肢として含めるのは良いと感じる。
IPS とは、
色の再現性や視野角など画質に直結する部分に優れており、湾曲型モニターにも適している。
VA とは、
コントラスト比が優れており、正面から見た際の黒色の発色が良い。
使用した感想
ネットサーフィン
ブラウザやSNSなどを閲覧する際は画面を2分割・3分割することができるので、非常に適している。
画面を最大化すると左右に余白ができてしまうケースが多いので、ショートカットキーや OnScreen Control などをうまく分割して表示することをおすすめする。
ビデオ会議
画面全体を共有すると相手側にはやや見えにくい印象。
相手が使用しているディスプレイのサイズや解像度にも依存するところはあるが、どうしても横長で共有されてしまう。
文字サイズを大きくしたり、ソフトウェア単位で単一のウィンドウを共有したりする配慮が必要と感じた。
動画編集
動画を編集するソフトウェアは基本的に時系列で横にデータが流れていくため、ウルトラワイドモニターが適している。
繰り返しになるが、34インチの湾曲型であれば横長の画面を見るのが大変と感じることはなく、むしろ快適である。
開発業務
画面の領域が広がるので、作業効率は上がったと感じる。
解像度も高いため、ソースコードの表示できる行数やブラウザ・Excel等での情報量が増えた。
開発業務はブラウザや要件定義の資料、GitHub、他のコードなど何かを見ながらコードを実装することが多い。
そのため、複数のウィンドウを立ち上げて移動したり、目線を動かす必要がある。
その作業を一画面でやりやすくなったのは非常に大きなメリットと言えるだろう。
もう少し深堀りすると、リモートデスクトップを使用して開発環境にアクセスした際に、画面を最大化していないと上下に余計な枠ができてしまい操作するにあたって支障がある。
VSCodeを使用しているときに上部のファイル名が目なかったり、下部のターミナルが見えなかったり。
改善策はいくつかありそうだが、ここでは触れないこととする。
モニターアーム取り付け
付属のモニタースタンドでも十分な高さや角度の調整、安定性が備わっていたがモニターアームを取り付けて使用している。
使用しているモニターアームは有名なergtoron(エルゴトロン)のLXデスクマウントアーム(ブラック)だ。
34インチの大きさと6.3kgという重量でも問題なく取り付けることができ、アームの動作など支障なく使えている。
モニタースタンドは太くしっかりしているので、デスクの圧迫感が多少なりあったが、モニターアームにすることで非常にスッキリとしたデスクとなる。
モニターアームを購入する際は規格と重量などに注意して、よく調べてから購入していただきたい。
エルゴトロンは商品ページでモニターの互換性を確認できる。
エルゴトロン LX デスクマウント モニターアーム マットブラック 45-241-22434インチ モニター (3.2から11.3kg) まで対応 価格:14,680円 |
モニターが大きくて重いので、モニターアームを取り付ける際は2人以上での作業をしよう。
まとめ
以上、LGエレクトロニクスの34インチ曲面型ウルトラワイドモニター『34WP85CN-B』について概要から比較、個人的なレビュー等をまとめた。いかがだっただろうか。
どのウルトラワイドモニターがいいのか、デュアルモニターとどちらがいいのかなど購入を迷う人は多いと思う。
正直なところ実際に使用してみて、自分自身の使い方や環境にに合うかを確認できるのが一番良いと感じるが、高額なため難しいことも重々承知している。
この記事が少しでも購入する際の参考になると幸いだ。
reichelblogでは、他にもレビューに関する記事を多く公開しているので合わせてご覧頂きたい。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
LG ウルトラワイドモニター 29WN600-W [29型 /UltraWide FHD(2560×1080) /ワイド][29インチ 液晶モニター] 価格:28,340円 |